ブックタイトルPREMIUM HEADPHONE GUIDE WINTER [Vol. 13]

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概要

PREMIUM HEADPHONE GUIDE WINTER [Vol. 13]

 ソニーはハイレゾを推進するアイテムを一斉にリリースした。なかでも特に注目してほしいのはプレミアムクラスのヘッドホン「MDR-1A」だ。 普遍的な「いい音」と現在の音楽を意識したコンテンポラリーなサウンドはもちろん、クラシカルとモダンをバランスよく融合させたデザイン、驚くほど快適な装着感。希代のベストセラー「MDR-1R」はそれらを併せ持っていた。MDR-1Aの外観、パッと見た印象はそのMDR-1Rにそっくりだ。実際、「音質」「デザイン」「装着感」の3つを高次元で融合させるというコンセプトはそのままだ。しかし、その中身は大きく進化している。 最大のトピックは新たに設計されたドライバーユニット。液晶ポリマーフィルム振動板は「アルミニウムコートLCP振動板」に進化した。元より内部損失の高さが特長だったが、それによって特に高域の表現力がさらに向上。振動板の形状やボイスコイルの軽量化と合わせ、100kHzまでという超高域再生を実現している。ケーブルは「独立グラウンドケーブル」に変更。左右のグラウンド線を独立させた。通常使用時の音質向上はもちろんだが、これによってバランス駆動にも対応する。同時発売されたポータブルヘッドホンアンプ「PHA-3」、専用ケーブル「MUC-S20BL1」との組み合わせで純正バランス駆動システムが完成する。そのほか重低音の再現性を高める「ビートレスポンスコントロール」、装着感をさらに向上させた「エルゴノミック立体縫製イヤーパッド」にも注目だ。 実際に聴いて、その進化をさらに実感した。パット・メセニー・ユニティ・グループ『Kin』を聴くと、シンバルワークの細かなニュアンス、精密な定位感に感心。シーケンスフレーズの空間移動の滑らかさや広さ、密閉型らしからぬ余裕のある空間表現もさらに強化されている。この音源だと「これぞハイレゾ!」という高域の伸びや全体の情報量がわかりやすい。中森明菜『スローモーション』では、歌もバックも80年代らしい艶やかなクリアさを見事に再現。ボーカルのダイナミクスや声色の絶妙なコントロール。ベースとドラムスのローカットも含めたタイトなキレ。この音源では、高域ばかりがハイレゾそしてMDR-1Aのウリではないことを、音楽の中核となるセンシティブな表現力への追従で確認できる。なお、インナーイヤー「XBA-A3」および「XBA-A2」も従来から大きな進化を遂げている。リニアドライブバランスド・アーマチュアを新開発。いずれも3WAY構成となっており、HDスーパートゥイーターを採用している。 ソニーのハイレゾ対応NEWラインアップ。その一斉進撃は今季最大の注目ポイントになるはずだ。音質、デザイン、装着感がさらに高まった正統進化ヘッドホンソニーのベストセラー、MDR-1シリーズとXBAシリーズが大幅な進化を遂げた。その中身はまったくの別物だ。すべてのドライバーを刷新するなど、ハイレゾ時代にふさわしい高音質を実現。デザインや装着感も、妥協なく細部までブラッシュアップされている。聴くたびに新たな発見をもたらす、プレミアムヘッドホンの決定版だ。お問い合わせ:ソニー ?0120-777-886 sony.jp文/高橋 敦オーディオビジュアル評論家MDR-1Aをベースに、ソニー独自のデジタルアンプ「S - M a s t e rHX」を搭載したヘッドホン※1。USB経由で最大192kHz/24bitのP C M 音源とD S D5 . 6 M H zの再生に対応する※2。※1 アンプ機能はデジタル接続時のみ有効※2 リニアPCMでの変換再生12mm口径ダイナミック・ドライバーとバランスド・アーマチュア・ドライバー2基搭載。上位モデルと同じ構成で、重低音を制御するビートレスポンスコントロールを採用。16mm大口径ダイナミック・ドライバーと新開発のリニアドライブバランスド・アーマチュア2基を組み合わせた3WAYハイブリッド構成。\OPEN 投 票No.101 XBA-A3ハイブリッド型インナーイヤー\OPEN 投 票No.102 XBA-A2ハイブリッド型インナーイヤーMDR-1ADAC\OPEN 投 票No.100デジタルアンプ内蔵ヘッドホン<<<<<< LINEUPPREMIUM HEADPHONE GUIDE 59