ブックタイトルPREMIUM HEADPHONE GUIDE vol. 14
- ページ
- 103/126
このページは PREMIUM HEADPHONE GUIDE vol. 14 の電子ブックに掲載されている103ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは PREMIUM HEADPHONE GUIDE vol. 14 の電子ブックに掲載されている103ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
PREMIUM HEADPHONE GUIDE vol. 14
お問い合わせ:桜木電子 http://fischeraudio.jp/ フィッシャーオーディオは2006年にロシアで創立されたヘッドホン専業の新興ブランド。日本ではまだ馴染みが薄いが、ウッドハウジングを採用した個性的なデザインとサウンドが評価され、ヨーロッパを中心に急成長している注目株だ。そのラインアップのなかで、同社が得意とするウッドの質感と響きを、より多くのユーザーに届けようとリーズナブルな価格を実現したのが「Renaissance」シリーズである。同シリーズのなかでも、ここでご紹介する「Coda」は、オープンエアーのようなデザイン要素を採り入れつつ、実は密閉型でポータブル用途に適したコンパクトモデル。ハウジングに黒檀を採用し、金属パーツと組み合わせた出で立ちは、レトロとモダンの融合を感じさせ、ロシアならではともいえる素朴で神秘的な美しさを持ち合わせている。 試聴で真っ先に気付いたのは、ホールやライブ会場の空気感。低域はキレのよさの裏返しか、独特の個性を感じるが、音が遠くから聴こえるような不思議な音場を持ち、思わず周囲を見回してしまったほどだ。ラフマニノフのピアノは、低域の力強いタッチに伴うボディの響きも実にナチュラルで心地よい。こうしたアコースティック楽器の魅力を引き出す音色は、硬度が非常に高く、弦楽器の指板やピアノの黒鍵にも用いられる黒檀材ならではと思えるもの。クラシックファン、ジャズファンにとくに注目してほしい一台だ。生音楽器の魅力を黒檀が引き出すフィッシャーオーディオは、KazangiValentin氏によって2006年にサンクトペテルブルクで設立されたブランド。ハウジングにウッドを用いたモデルが多いのが特長で、木材を高度な加工技術によりくり抜いた「WOODEN」シリーズ(日本未発売)が代表的だ。樹齢2090年の埋もれ木(オーク)などの木材を使用したり、螺旋状にくり抜いた「Helix Cup」を開発したりなど、独自の試みをおこなっている。ロシアのヘッドホン専業ブランドFischer Audio木材を8段にくり抜いた「8-SteppedAmphitheater Cups」を独自に開発。イヤーカップ内の反射音を、内部に設けた段で拡散する。緑豊かな国、ロシアが生んだ逸品ヴァイオリンの指板やオーボエなどの木管楽器などに用いられる高級木材、黒檀をハウジングに採用し、硬質で凛とした響きを実現。黒檀は硬く加工しにくい素材だが、高度な木材加工技術を有するフィッシャーオーディオだからこそなせる技である。硬質な響きを味わえる黒檀をハウジングに採用DETAILロシア生まれのブランド、フィッシャーオーディオをご存じだろうか? 高度な加工技術を活かしたウッドハウジング、レトロなデザインも魅力だ。その最新作、黒檀をハウジングに採用した「Coda」を見ていこう。文/鴻池賢三感性を揺さぶる黒檀の美しい響きCoda SPEC ●型式:密閉型 ●ドライバー口径:40㎜ ●再生周波数帯域:20 ~ 20,000Hz ●インピーダンス:32Ω ●ケーブルの長さ:1.25m●付属品:マイク&リモコン付ケーブル 他\OPEN 投 票No.134PREMIUM HEADPHONE GUIDE 103