ブックタイトルPREMIUM HEADPHONE GUIDE vol. 14

ページ
50/126

このページは PREMIUM HEADPHONE GUIDE vol. 14 の電子ブックに掲載されている50ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

PREMIUM HEADPHONE GUIDE vol. 14

澄みわたる透明感。エレコム渾身のピュア  ハイレゾ対応の意欲的なイヤホンを矢継ぎ早に発売し、破竹の勢いでイヤホンラインアップを拡充するエレコムから、新たなプレミアムイヤホン“AQUA(アクア)シリーズ”が登場した。その第一弾となるのが「EHP-BA100」および「EHP-BS100」だ。「EHP-BA100/EHP-BS100」は、“透明感と広がりのある瑞々しいサウンド”という、“AQUAシリーズ”のサウンドコンセプトを追求し、厳選パーツの採用や、内部構造への徹底したこだわりが特長のカナル型イヤホンだ。ハイライトは世界屈指のバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーの製造元である、米Knowles社製のBAドライバーを採用したことで、中でもバランスのよい音作りで定評を得る“RAB”シリーズを搭載。そしてその“RAB”シリーズの性能を最大限に発揮させるべく、ハウジング内部の空間と強度を補強する“Sonic resonating structure”と名付けられた独自構造を採用。ハウジングには音質的メリットに優れた高剛性真鍮を使用しているが、ただ真鍮を用いるだけではなく、ノズルまでを一体成型した削り出し材とすることで、ドライバーヨークから発生する余分な振動を効果的に遮断。同クラスのBAドライバー搭載機の多くが、ポリカーボネイト製のハウジングを採用する中、製造にコストと時間を要する削り出し材の採用は、きわめて贅沢なこだわりといえるだろう。 一方、デザインにも妥協はなく、艶やかな光沢感が美しい磨き上げられたボディは、水滴を想起させるエレガントな曲線を描き、プレミアムモデルに相応しい高級感を感じさせる。また、シルバーとブラック、それぞれのカラーバリエーションに合わせ、微妙に濃度を変えたブルーのケーブルも深海を思わせる絶妙なカラーで“AQUA”の世界観を巧みに表現している。 そのサウンドは、透明感を感じさせる澄み切った空間表現と、クリアで美しい響きの中高域再現が持ち味。エレコムが“AQUA”というシリーズ名を冠したことに深く納得させられるピュアなサウンドだ。宇多田ヒカル『Automatic』を聴くと、ニュアンス表現豊かに描かれた歌声が、見渡しのよいクリアな空間にスッと浮かび上がる。低域は適度な厚みを持ち、中高域を遮ることもなく絶妙なバランスだ。カーペンターズ『トップ・オブ・ザ・ワールド』では、アナログ時代の温もりを巧みに残しながらも、ボーカルを瑞々しく艶やかに再現。コーラスも自然に鳴らしわけ、流れるような美しいハーモニーで心地よく楽しませてくれる。いつまでも音楽を聴いていたくなるような心に染みわたるサウンド。“AQUA”が奏でる静謐なピュアサウンドを、ぜひとも体感してみてほしい。バランスド・アーマチュア型の性能を徹底して引き出した意欲的イヤホン米K n o w l e s 社製B Aドライバーを採用!50 PREMIUM HEADPHONE GUIDE