ブックタイトルPREMIUM HEADPHONE GUIDE vol. 14

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概要

PREMIUM HEADPHONE GUIDE vol. 14

 ポータブルオーディオがいまほどに盛り上がる以前から、ポタアンやリケーブル製品を展開していた攻めたブランドのひとつがALOaudioだ。今回登場したポタアン「Rx」も一点突破の尖り方。多数のBAドライバーを搭載したIEM(インイヤーモニター)との組み合わせに特化してインピーダンス等を設定し、「イヤホンとアンプの相性が悪くて低域から高域までのバランスが崩れる」といった問題を回避。内部昇圧で動作電圧を一般的な3.3Vから15Vまで引き上げてのダイナミックレンジ向上もポイントだ。極端な大音量は出せない代わりに高感度なイヤモニでも通常の音量範囲での調整がしやすいボリューム回路もツボを押さえている。 今回はハイレゾプレーヤー、Astell&Kernの「AK100MKII」と組み合わせてみた。「AK100MKII」に直接マルチBAイヤモニをつなぐとパワー不足で低域は出ないかと思いきや、制動が甘く緩い量感が出てしまう。高域はシャープではあるが綺麗ではない。「Rx」を組み合わせると、ベースは引き締まった強さを増し、シンバルやボーカルからは生々しく心地よいざらつきを感じられるようになる。数年前のプレーヤーからの音をいまの10万円超プレーヤーのレベルまで引き上げてくれる印象だ。 本機は純粋なアナログ入力アナログ増幅のポタアンで、進化が早く陳腐化しやすいデジタル部を搭載しない。気に入れば長く愛用していけることだろう。制動の効いた引き締まった低音を実現高品位なケーブルとアンプでヘッドホンファンから絶大な支持を集めるアメリカブランド、「ALO audio」。最新作「Rx」は、IEM(インイヤーモニター)を鳴らし切るべく、低インピーダンス設計を追求した先鋭的なアナログアンプだ。その威容に高橋 敦氏が迫る!文/高橋 敦「Rx」はカスタムIEMのような高感度のイヤホンを鳴らしやすいように設計されており、出力インピーダンスはわずか0.5Ω以下。これにより、IEMの複数のドライバーが有する各周波数帯のインピーダンス特性に対する影響を抑えている。また、低インピーダンス設計のため、IEMをはじめとする高能率のイヤホンに対しても高い制動力を発揮し、引き締まった音を鳴らすことができる。JH Audioの「Roxanne」のようなマルチドライバーモデルに対して高い制動力を発揮する。ALO audioとは?ケーブルデザイナーであるケン・ボール氏によってオレゴン州ポートランドで創立されたケーブルおよびアンプの製造ブランド。業界でも高い評価を得ている独自の熱処理技術を施したケーブルが主力だが、ポータブルヘッドホンアンプの開発にも力を入れており、バランス駆動ポータブルヘッドホンアンプをいち早くリリースするなど、ポータブルオーディオにおいて先進的な挑戦をしてきたブランドだ。先進的な挑戦をし続ける米ケーブルブランドALO audio CEOケン・ボール氏イヤモニを鳴らし切る!Point イヤーモニターに最適化SPEC ●周波数特性:20~ 50,000Hz ●音声入力:ステレオミニ×1 ●音声出力:ステレオミニ×1 ●入力インピーダンス:10kΩ ●出力インピーダンス:0.5Ω以下 ●充電時間:約3時間(フル充電まで) ●バッテリー持続時間:約10~ 13時間(フル充電時) ●外形寸法:57W×104H×17D㎜ ●質量:約103g\OPEN 投 票No.127 Rx ALO audioポータブルヘッドホンアンプ先 鋭のアナログアンプお問い合わせ:ミックスウェーブ ?03-6804-1681 http://www.mixwave.co.jp/ PREMIUM HEADPHONE GUIDE 97