ブックタイトルプレミアムヘッドホンガイド Vol.15

ページ
84/128

このページは プレミアムヘッドホンガイド Vol.15 の電子ブックに掲載されている84ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

プレミアムヘッドホンガイド Vol.15

クリプシュ“X”が一新、シリーズレジェンド「X10」を凌駕する新たなフラグシップが誕生ツインBAドライバー搭載SPEC ●型式:バランスド・アーマチュア型(スーパートゥイーター×1、ウーファー×1)●再生周波数帯域:5~40,000 Hz ●インピーダンス:50Ω ●感度:111dB ●質量:22g ●付属品:イヤーチップ(S/M/L、ダブルフランジM/L、スリムシングルM)、クリップ、本革キャリングケースX20i ? Hi-Res ? クリプシュは創立70年を迎える名門スピーカーブランドだ。本国アメリカでは民生用ハイエンドスピーカー製品が高い人気を誇るほか、映画館向けなどTHX認証を取得した業務用スピーカーが大きな市場シェアを勝ち取っている。クリプシュはまた大型コンサートホール(Klipsch Music Center)の命名権を獲得したり、世界的に有名なテーマレストラン「ハードロックカフェ」が公式に採用するスピーカーブランドとしても、音楽文化の発展に貢献してきた。 クリプシュのイヤホンといえば、2008年7月に日本で発売された「Image X10」が多くのファンの記憶に刻まれている銘機だ。独自仕様のバランスド・アーマチュア(BA)・ドライバー「KG- 926」をシングルで搭載し、スピーカー開発から培ったノウハウを投入。高解像でパワフルなサウンドが圧倒的な支持を集め、BA型イヤホンの魅力を世に知らしめる契機となった。 そのレジェンドを超える真のフラグシップイヤホン「X20i」が誕生した。実績のあるフルレンジ「KG-926」に、超高域用の「KG-125」を加えたツインBAドライバー仕様による独自設計の2ウェイ構成が特徴。低域のローパスフィルターにソニオン社のAcuPass技術を採用したことで、広帯域化とスムーズなレスポンスを実現している。 いちはやくイヤーチップの重要性に目を付け、人の耳穴に合った楕円形のイヤーチップを採用するクリプシュは、X20iの開発にあたり300件を超える耳型を採って検証。さらにスリムな楕円形のイヤーチップを新規開発した。それにより流れるような曲線形のフォルムによる快適な装着感が格段に向上。密閉性が高まるので低域再生の強化にもつながった。ハウジングの素材は外科医療にも使われるほどの高耐蝕性と人への優しさが特徴のサージカル・ステンレススチール。堅牢性と落ち着いた上品な光沢感も合わせ持つ。ヘビーゲージのリファレンスケーブルはリモコン部から着脱が可能。将来はバランス対応のリケーブルも計画されているというから楽しみだ。 その音は微細な一粒ずつにまで濃厚な味わいがある。クラシックギターは柔らかなメロディラインから匂い立つように余韻が広がる。爪弾かれた弦からすっと音が立ち上がり、空気を震わせるイメージが頭の中に浮かんできた。ロックのライブアルバムではアグレッシブなエレキギターと軽快なドラムスの疾走感が感性を刺激する。各帯域の音のエッセンスが鮮やかに引き出される。このコンパクトなイヤホンが描くオーケストラの雄大な音場に思わず身震いした。 新しいXシリーズには、銘機「X10」の流れをくむシングルBAタ\OPEN 投 票No.10984 PREMIUM HEADPHONE GUIDE