ブックタイトルプレミアムヘッドホンガイド Vol.16

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概要

プレミアムヘッドホンガイド Vol.16

 ミュージシャンやスタジオエンジニアなど“音のプロ”の活躍を支える、オーストリアの世界的プロオーディオブランド「AKG」から、今夏待望のハイレゾ対応イヤホンがデビューする。モデル名は「N40」。昨年デビューしたプレミアムライン「Nシリーズ」の系譜に連なるこのニューフェイスは、AKGが誇る孤高のフラグシップイヤホン「K3003」の高音質思想を受け継ぎつつ、より現代的なサウンドチューニングが施され、そして4万円台というK3003と比べて手にしやすい価格を実現させた意欲的なイヤホンだ。 眩い輝きを放つ楕円形のコンパクトなアルミハウジングには、独自の高音質技術が出し惜しみなく詰め込まれており、ドライバー構成は、中高域用にバランスド・アーマチュア(BA)型を1基、低域用に8mm口径のダイナミック型1基を同軸配置した2ウェイ・ハイブリッド構成を採用。K3003同様、音質劣化をまねく電気的なネットワーク回路を一切使わずに、アコースティックチューニングだけで音質を纏め上げており、その結果、“別格”といってもいいほどスムーズな音のつながりを獲得している。全帯域のバランスに優れているのはもちろんだが、独特の華やかさと艶でボーカルに力強い生命感を宿す中高域、底なしに深く沈み込み、音像を筋肉質に引き締める低域が持ち味で、イヤーモニターのようなバランス感覚を持ちながらも、時に野性的かつ濃厚な音楽性のほとばしりも感じさせる、実にセクシーなイヤホンに仕上がっている。ハイレゾ時代のど真ん中を射抜く“絶対的リファレンス”の誕生 また、K3003譲りの「メカニカル・チューニング・フィルター」や、AKG初となる耳掛け式着脱ケーブルの採用など、カスタマイズ性の高さも見逃せないポイントだ。「メカニカル・チューニング・フィルター」は、ノズル先端部に装着するフィルターを交換することで、音のバランスを簡単に調整できる機能で、基準値となる「リファレンス」に加え、中低域の彫りが一段と深まる「バス・ブースト」、高域の鋭さが増し、空間の見晴らしがスケールアップする「ハイ・ブースト」の3種を付属する。 一方、耳掛け式着脱ケーブルは、イヤホンとの接続端子に汎用性に優れたMMCX端子を採用。付属のストレートケーブル、リモコン付きケーブルだけでなく、サードパーティー製リケーブルも活用することができるので、フィルターと掛け合わせれば、よりディープなサウンドカスタマイズを楽しむことが可能だ。試しにフィルターに「バス・ブースト」、高域に特徴のある銀導体を使ったリケーブルに交換してみたところ、持ち味であるスムーズな音のつながり感をキープしたまま、聴感上のレンジにより豊かな広がり感を実感することができた。 N40のデビューは、AKGのラインアップに待望のプレミアムイヤホンが加わったというだけに止まらず、ハイレゾ時代のど真ん中をストレートに射貫く、“絶対的リファレンス”の誕生といえる革新的な出来事であろう。ImpressionNシリーズの頂点に相応しいDetail“AKG独自の高音質技術”が凝縮ドライバー構成は、中高域を担当するバランスド・アーマチュア(BA)型、低域を担当するダイナミック型各1基による、ハイレゾ対応の2ウェイ・ハイブリッド方式を採用。フラグシップイヤホン「K3003」と同様、電気的なネットワークを一切使用せず、ハウジングの形状やドライバーの配置などでチューニングを行い、ハイブリッド方式ながらも音の自然なつながりを実現している。自然なつながりを追求した洗練の“ハイブリッド方式”ケーブルは、装着感に優れた耳掛け式の着脱式ケーブルを採用し、ストレートケーブル、iOS/Androidの両端末に対応する3ボタンリモコン&マイク付きケーブルを付属。イヤホンとの接続端子には汎用性の高いMMCX端子が採用されており、メンテナンス性の向上はもちろん、サードパーティー製リケーブルなどによるサウンドカスタマイズを楽しむことも可能だ。耳掛け式で装着感を高めた“着脱式ケーブル”を採用「K3003」同様、ノズルの先端部には、接続する機器や音楽ジャンルなどに合わせ、音質をカスタマイズできる「メカニカル・チューニング・フィルター」を搭載。透過性の異なるフィルターを交換することによって、電気的なロスを起こすことなくアコースティックに音質調整を行うことができる。フィルター交換はネジ込み式で、特別なツールなどを必要とせずに簡単に行うことが可能だ。“独自フィルター”により音質チューニングが可能振動板の振幅時に発生する背圧を最適化する「ベンチレーション・システム」も採用。コンパクトなボディながらも、サイズ感を感じさせない広々とした空間表現を獲得している。耳掛け式の採用により、装着感の向上だけでなくタッチノイズも大きく低減。耳に掛かる部分が耳の形状に沿った作りになっており、常に安定した装着感が得られるのも嬉しいポイントだ。フィルターは、新世代AKGの音作りが楽しめる「リファレンス」に加え、高域を際立てる「ハイ・ブースト」、低域を強調する「バス・ブースト」が付属する。ベンチレーション・システムバランスド・アーマチュア・ドライバーダイナミック・ドライバーPREMIUM HEADPHONE GUIDE 19