ブックタイトルプレミアムヘッドホンガイド Vol.16

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概要

プレミアムヘッドホンガイド Vol.16

 オーディオ・ビジュアルの総合アワード「VGP」で、金賞を受賞した製品の中でも、特に印象深いのが本機だ。Bluetoothイヤホンとして、世界で初めてハイレゾ相当の音質を伝送するコーデック「aptX HD」を採用。これは先進的なスマートフォンを手掛けるLGエレクトロニクスならではの快挙といえるだろう。「aptX」とは、オーディオ・ビジュアルファンならお馴染みの高音質コーデック「DTS」を起源としていて、「aptX HD」は従来CDクオリティだったスペックを48kHz/24bitまで引き上げたハイレゾ版である。高音質化に貢献する待望の新技術で、Android スマートフォンの標準機能となる日も近そうだ。また、下位互換が確保されているので、従来の「aptX」も利用できる。幅広いユーザーに嬉しい機能だ。 実際に本機を試聴すると、トータルの音質も衝撃的だ。Bluetooth接続を感じさせない瑞々しいトーンは圧巻。音質チューニングは「Harman Kardon」に認められたもので、実は、LGはテレビ製品のスピーカーシステムでもコラボレーションによって高い成果を上げてきた経緯があり、本機でもそうしたノウハウの積み上げが感じられる。 音質面でのブレークスルー、近未来的なデザインと優れた使い勝手を両立した同社の取り組みは評価に値するもので、特別賞の「コンセプト賞」も授与された。 いますぐ全てのBluetooth搭載ヘッドホンが「aptX HD」を採用するべきだ。この「Tone Platinum」を一聴して直ぐにそう思った。もちろん最新規格を採用しただけではなく、この製品ならではの素晴らしさは多々ある。ネックバンド式を採用することでハウジング部(耳に装着する部分)を小型化しつつ、わかりやすい操作感を実現。ケーブルを巻き取り式にすることで持ち運びしやすくするなど、使い勝手の面でかなりの優秀さを持つが、同時に、フルレンジのバランスド・アーマチュア・ドライバーを採用するなど、音質面も妥協なく追求されている。「aptX HD」の搭載によって、これらの魅力がさらに際立っているイメージだ。 サウンドを聴けば、心地よい響きを持つ女性ボーカルや伸びやかな音色のピアノ、フォーカス感の高いクリアなベースなど、よりピュアな演奏や心地よいサウンドを存分に楽しませてくれる。もちろん有線と比較すれば、多少見劣りする部分はある。とはいえ、無線では再現が難しいCDクオリティに匹敵しているし、ハイレゾ音源らしい細やかな描写も感じさせる。これは無印の「aptX」ですら色あせて見えるレベルだ。いちど「aptX HD」のサウンドを聴いてしまったら、もう元には戻れそうもない。そういいたくなるほどに圧倒的に良質なサウンドを「Tone Platinum」は持ち合わせているのだ。いちはやく「aptX HD」を採用したことも含め、大いに評価したい。めた新世代のワイヤレス先進メーカーならではの快挙を評価aptXですら色あせて見える音鴻池賢三氏野村ケンジ氏お問い合わせ:LGエレクトロニクス・ジャパン ?0120-011-167 http://www.lg.com/jp「Tone Platinum」が新しい3つのポイントCDスペックを超える48kHz/24bitまでのハイレゾデータを伝送できる「aptX HD」。国内では残念ながらまだ対応の再生機が発売していないが、下位互換があるので従来のaptXの再生機でも本機の魅力を享受できる。人間工学に基づき設計されたスリムなボディで、自然と首にかかるため、装着しているのを忘れるくらいに快適だ。また材質にアルマイト処理が施されたアルミニウム合金を採用。精悍なデザインのアクセントにもなっている。ケーブルは巻き取り式を採用する。首元にあるボタンを押すだけで巻き取れるので、鞄の中にしまった時など、ケーブルが絡まないので便利だ。もちろん、巻き取り試験を何度も行い、耐久性もチェック。断線の心配も少ない。ハイレゾもワイヤレス再生洗練された筐体デザイン巻き取り式ケーブルVGPライフスタイル分科会 座長VGPライフスタイル分科会 専任審査員PREMIUM HEADPHONE GUIDE 61