ブックタイトルプレミアムヘッドホンガイド Vol.17

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概要

プレミアムヘッドホンガイド Vol.17

AM-850素材にこだわる精鋭エンジニア集団胴鳴りのふくよかな広がりが個性的ワイドレンジ再生を実現3層複合振動膜を採用アストロテックとは?オーディオのスペシャリストの英知を結集し、飽くなき探求を続けるastrotec。革新技術へ果敢にチャレンジ、美しいデザインも魅力だ。その最新作、ハイレゾ対応&ハイブリッドボディ採用モデルを見ていこう。文/鴻池賢三お問い合わせ:IC-CONNECT ?050-1286-9963  http://ic-connect.netSPEC ●型式:ダイナミック型 ●ドライバー口径:10mm ●再生周波数帯域:10~40,000Hz ●インピーダンス:16Ω ●感度:110 dB/mW●ケーブルの長さ:1.2m ●付属品:イヤーチップ(シリコン2種類:S/M/L、低反発:1ペア)、イヤーフック、航空機用変換プラグ、キャリングケース待望のハイレゾモデルastrotec\OPEN 投 票No.150astrotecは腕に覚えのあるエンジニアが立ち上げた技術志向のブランド。元々は大手イヤホンブランドへのドライバー部分のOEM・ODMを長年手がけていたメーカーだ。完成度が高く、コストパフォーマンスのよさが自慢で、「掘り出しモノ」といえるモデルを矢継ぎ早に投入し、ますます過熱するイヤホン市場においても年々存在感を高めている。「AM-850」は同ブランド初のハイレゾ対応モデル。2013年に発売された「AM-800」の金属と木材を組み合わせたハイブリッド筐体のコンセプトはそのままに、本機ではアルミをベースに、30種もの木材を吟味して厳選したローズウッドを背面に採用し、響きの質をブラッシュアップしている。また、ドライバーには軽量CCAWボイスコイルに加えて、フィルムを3層構造にした独自の振動板を採用。高速レスポンス、理想的な剛性と内部損失、音質傾向でいい換えれば、張りと柔らかさの両立を目指している。また、振動板の強度は、大きな力が加わるボイスコイルとの接点と、その力が伝わる周辺部で差異を設けることで、深く沈み込む低域と解像度の高い中高域を引き出すチューニングが施されているという。 試聴してみると、ジャズではウッドベースの弦が弾けるパワフルさ、胴鳴りのふくよかな広がりが見事。空気の揺らぎを感じる低く深い低音がライブ会場の熱気を伝えてくれる。西アフリカ産のローズウッドにこだわった音づくりが功を奏しているようで、趣味性の高いユニークなモデルといえる。音の要となる振動板には、性質の異なる3層の振動膜を積層して採用。エッジ部にはしなるような柔らかい素材を、内側には弾性のある素材を採用することで、解像度の高い高域と豊かな低域を両立する。astrotecは、イヤホンのドライバー部分のOEMを手がけていたメーカーが2002年に立ち上げた自社ブランド。オーディオメーカーのエンジニアや音響研究所出身の研究者ら精鋭が集い、「技術への飽くなき探究心」をモットーに、開発に励んでいる。その技術力の高さはいわずもがなで、ヨーロッパ老舗ブランドの名作イヤホンのOEMも手がけていたほどである。>> DETAIL>>> BRAND HISTORYアルミとローズウッドのハイブリッド!100 PREMIUM HEADPHONE GUIDE