ブックタイトルプレミアムヘッドホンガイド Vol.17

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概要

プレミアムヘッドホンガイド Vol.17

ortofon e-Q8Limited Editionortofon e-Q8 誕生は1918年。現存するオーディオブランドの中でも最古参に位置づけられるオルトフォン。だが、アナログカートリッジやオーディオケーブルの分野で今なお進化を続けている。そんな彼らの探究心はイヤホンの分野にも及んでおり、その象徴のひとつが本機「e-Q8 LimitedEdition」だ。これは2013年に発表された「e-Q8」の低音部を強化した数量限定モデルである。 ベースとなったe-Q8は、他とは明らかに一線を画す実に高品質な構造や素材で構成されている。まず、ドライバーユニットはバランスド・アーマチュア型の発想を踏襲するが、他社製品のように供給されたドライバーをマウントするのではなく、ボディそのものがあたかも音の発信体として機能する独自の構造とした。それにより一般的な振動板よりも数倍にも及ぶ面積を獲得している。さらにボイスコイルには世界で初めて純銀を採用した。日本の金属切削技術を投じて仕上げたエレガントなアルミボディも見逃せない。e-Q8 Limited Editionは、こうした高い基本性能を受け継ぎつつ、ボディ内部の形状やパーツの吟味などにより低域を厚めに調整した。 スタンダードモデルと比較試聴すると、ドラムやベースの立体感が明らかにアップしているのがわかる。しかも、パワフルだが、決してうるさくならない。また、ピアノの低域もしっとりと表現。さらに面白かったのは低域だけでなく、中高域の輪郭表現や解像感も高まっていること。女性ボーカルももたつかずフレッシュだ。そして、こうした現代的な楽曲にもフィットする音づくりにこの老舗ブランドの底力を感じた。オリジナルにはない別の輝きを放つ限定バージョンの誘惑より現代的な楽曲に合うチューニングコイルに純銀を採用するオルトフォン渾身のイヤホン「e-Q8」に、内部の材質やハウジング形状を吟味して低音を強化した限定版「e-Q8 Limited Edition」が登場した。今回はオリジナルモデルと比較してわかった限定版のサウンドを、中林直樹氏が解説する。取材・文/中林直樹 写真/田代法生お問い合わせ:オルトフォンジャパン ?03-3818-5243 http://www.ortofon. jp/バランスド・アーマチュア・ドライバーのボイスコイルに、世界で初めて純銀線を採用。高解像度のサウンドに寄与している。限定版では、音響パーツを新しくすることで音質をチューニングしている。限定版はケーブルカラーをブラックに変更。ケーブル線材には純銀、OFCなどの異素材をハイブリッドで採用し、保護するシースには、特殊繊維を緻密に編み上げてタッチノイズを低減させている。ケーブルブランドとして培ったノウハウがそこに惜しみなく盛り込まれている。Detailオリジナルモデル低音強化の限定版SPEC ●型式:バランスド・アーマチュア型 ●再生周波数帯域:10~20,000Hz ●インピーダンス:12Ω●ケーブルの長さ:1.2m ●質量:11.5g ●付属品:イヤーチップ(S/M/L)、低反発フォームチップ(L)、キャリングケース ほかSPEC ●型式:バランスド・アーマチュア型 ●再生周波数帯域:10~20,000Hz ●インピーダンス:12Ω●ケーブルの長さ:1.2m ●質量:11.5g ●付属品:イヤーチップ(S/M/L)、低反発フォームチップ(L)、\38,000(税抜) キャリングケース ほか\38,000(税抜)投 票No.151投 票No.152PREMIUM HEADPHONE GUIDE 101