ブックタイトルプレミアムヘッドホンガイド Vol.17

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概要

プレミアムヘッドホンガイド Vol.17

米国ミュージシャン御用達の64 AUDIO過剰なアタック感のない優しい音イヤモニブランドは数多あれど、こんなイヤモニはほかにはない!耳を保護する独自技術、まるで新感覚の優しく温かみのあるサウンド。ますます存在感を高める64 AUDIOの最新モデル「U2」の魅力を、高橋 敦氏が徹底解剖! 文/高橋 敦お問い合わせ:ミックスウェーブ ?03-6804-1681 http://www.mixwave.co.jp未知なる自然な音へ誘う画期的なイヤーモニター 64 AUDIOはアメリカのカスタムインイヤーモニター分野、ミュージシャンのプロユースで大きな存在感を得ているブランドのひとつだ。そんな彼らだからこそ力を入れているのがミュージシャンの聴覚への負担を低減すること。そのために採用したのが有害な音圧を外へ逃がす「第二の鼓膜」と呼ばれる専用モジュールだ。 このたび、その「apexTM」モジュールを採用したユニバーサルタイプ「Uシリーズ」が登場する。「U12」をトップエンドとするUシリーズのなかから、最もシンプルなドライバー構成であり、最も手頃な価格の2BAモデル「U2」を紹介しよう。 大きなポイントはやはりapexTMモジュール。前の世代の「ADELTM」モジュールから、音圧を外に逃がす性能は維持したまま遮音性を高め、風切り音も抑え込むなど、プロのステージユースにしてもリスニングユースにしても、実用での使いやすさを引き上げた新モジュールだ。実際、その遮音性は、ユニバーサルIEM一般に期待される水準をクリア。シンプルなデザインのハウジングにおいて、ルックス面でのアクセントにもなってくれている。 サウンド面では「音の当たりの優しさ」が印象的だ。バスドラムやベースなどの低音からボーカルやシンバルの高音まで、アタックのオーバーシュート、その音本来の音の立ち上がりよりも行き過ぎてしまう過剰なアタック感がない。おかげでリスニング向けとしても聴きやすく疲れにくいし、プロユースにおいてもその素直なアタックは、リズムを正確に捉えることに貢献してくれることだろう。また、バスドラムの空気感など中低域の響き、その広がりもすうっと自然。遮音性との両立は難しい要素なのだが、それも実現している。 聴覚への負担を低減するという効果は短時間の試聴では実感しにくいかと思う。だが単に「音がよいイヤホン」としての魅力はすぐに実感できるはずだ。「64 AUDIO」の名前を頭に留め、ぜひ聴いてみてほしい。カーク・フランクリンゴスペルシンガー106 PREMIUM HEADPHONE GUIDE