ブックタイトルプレミアムヘッドホンガイド Vol.17
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プレミアムヘッドホンガイド Vol.17
音のプロを驚かせた“空気感”現実世界から切り離されたような静寂を背景に、それぞれの楽曲が収録された情景、すなわち"空気感"を濃密に届けてくれる。優しく包み込まれるようなパーフェクトな装着感が周辺の環境ノイズを遮断し、「レゾナンスフリーハウジング」によってヘッドホンの宿命だった共鳴によるノイズまでも排除。完璧な静寂が、繊細な空気の揺らぎまでも聴かせてくれるのだ。音源に込められた心情まで描ききる、ハイレゾ時代にふさわしい名機の登場だ。圧迫感のない優れた聴感性が素晴らしい。すっきりと見通せる深く広大な音場再現性が特長で、音像も音離れよく浮かび上がり、その周囲に感じられる空気感を自然に捉えられる。密閉ダイナミック型のヘッドホンで、このシームレスな空間性を感じられることは驚異だ。色付けなく素直な音質でありつつ、個々の楽器を正確に描き出す。バランス駆動による臨場感豊かなサウンドも見事だ。フラグシップの名に恥じない普遍的なリファレンス性を備える名機である。本機を試聴して唸らされたのは、その音場感。左右方向のみならず前後方向にも音場が広がるため、頭部が包み込まれているような感覚すら覚えてしまう。ステンレスワイヤーで編み上げられた外観が印象的な「レゾナンスフリーハウジング」で密閉型につきものの共鳴を取り除くというが、まさにその効果だろう。密閉型であって開放型のような、音の消え際が繊細で低域の量感・制動感もある、ヘッドホンの新時代を拓くフラグシップだ。VGPライフスタイル分科会 座長VGPライフスタイル分科会 審査員VGPライフスタイル分科会 審査員鴻池賢三氏岩井 喬氏海上 忍氏日本最大級のオーディオビジュアルアワード「VGP」において、評論家各氏から絶賛を集め、今期ナンバーワンの座に輝いたプレミアムヘッドホン「MDR-Z1R」。その受賞の背景を、全員のコメントから紐解いていこう。VGP2017ヘッドホン大賞を獲得繊細な空気の揺らぎもリアルに聴かせる空気感を自然にとらえるシームレスな空間性オープンエアーのようで密閉型らしいよさもあるヘッドホンの新境地どこまでも澄みわたる音ソニー開発陣のこだわりその深さと広さに感服!クリアな音色と豊かな表現“技術のソニー”の集大成「レゾナンスフリーハウジング」は、独特の形状でMDR-Z1Rの外見上の特徴ともなっているが、パルプ立体成型の音響レジスターにより、ヘッドホン筐体内部の空間共鳴を排除する構造となっており、カップを耳に付けるだけで静寂を感じ取れるほどの密閉構造となっている。澄みわたるサウンドフィールドに立ち上がる緻密な"ハイレゾ"サウンドは、他のどんなヘッドホンにもなかった原音再生の新境地。ソニーのヘッドホン史上最高傑作と呼べる逸品だ。完成された製品自体はもちろん「ドライバーグリルの理想形を模索しつづけてたどり着いたフィボナッチパターン」「音響レジスターの特性を高めるため、針葉樹パルプとそれを抄く水まで選び抜いた」など、開発陣のこだわりの深さと広さにも感銘を受けた。フィボナッチパターンを見て「これヘッドホンに使えるぞ?」なんて発想になるのは、日々常に開発のことが頭の中心にあったからだろう。その熱量が音とカタチになった製品だ。この製品の素晴らしさは、これまでソニーが培ってきたヘッドホンに関するノウハウの集大成であると同時に、新技術へのチャレンジがいくつも行われていることにある。「レゾナンスフリーハウジング」や「フィボナッチパターングリル」など、なかなか思いつかないようなエンジニアリングを積極的に投入することで、とてつもなくクリアな音色や、表現力豊かなサウンドを実現している。まさに"技術のソニー"の面目躍如といえるヘッドホンだ。VGPライフスタイル分科会 審査員VGPライフスタイル分科会 専任委員VGPライフスタイル分科会 専任委員折原一也氏高橋 敦氏野村ケンジ氏92 PREMIUM HEADPHONE GUIDE