ブックタイトルPREMIUM HEADPHONE GUIDE vol.18
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PREMIUM HEADPHONE GUIDE vol.18
AEON FLOWのコンセプトは「妥協のない音質」、「抜群の快適性能」、「優れた遮音性能」を実現して、価格は1,000ドル以下にすることでした。それを実現するには、すべてのパーツに対してゼロから考え直す必要がありました。デザインはもちろん、ハウジング、ドライバー、イヤーカップ、キャリングケースに至るまで多くを新規に設計し直しています。本機開発のため多くを新規設計再生レンジに余裕があり、どの音域でも音圧感と密度に物足りなさを感じることがない。密閉型とはいえ、イヤーパッド内部から耳の中に至る空間の空気を確実に動かしている感触があり、オーケストラが全奏で和音を鳴らした時など、大量の空気が一瞬で動く様子の片鱗が伝わってきた。もちろんこのAEON FLOWよりもスケールの大きな低音を出すヘッドホンは少なくないが、低音の鳴り方の質に通常のドライバーとの本質的な違いがあり、よりリアルな感触を得ることができるのだ。ハウジングなどの共振は皆無ではないが、低音の音色に影響を与えるような成分はほとんど気にならないレベルに追い込んでいる。 声の音域でも素直で伸びやかな音色を確保しており、ETHERほどではないものの音像の浮遊感や余韻の広がり具合も期待以上の水準。これならアコースティックなソースやクラシックの声楽曲を聴いても、S/Nのよい環境でじっくり鑑賞できるし、音量をそれほど上げなくても快適なヘッドホンリスニングを楽しめる。 中高域に密度の高い響きをたたえたピアノの音色にもぜひ耳を傾けたい。密閉型ヘッドホンの音質チューニングが難しい楽器と音域が確実に存在し、ピアノも録音によってはその傾向が強いのだが、本機が鳴らすピアノの音には固有音や付帯音が乗らず、一音一音の粒立ちも鮮やかに再現する。フォルテで演奏した和音の浸透力の高さにも平面駆動型のメリットを聴き取ることができた。TECHNOLOGYDEVELOPER'S VOICE計画スタート時から耳の形状を模した外観デザインを採用することは決まっていた。実際に開発プロジェクトが進んでからも、そのコンセプトを貫くことでヘッドホンの軽量化、快適性を高める結果が得られたという。耳の形状を模した理想的なデザインMrSpeakers は、本国アメリカをはじめとする世界各国で、様々なヘッドホン/ オーディオアワードを数多く受賞する注目ブランドだ。テクノロジー志向の開発理念は、日本のファンにも高く評価されている。海外の数々のアワードで激賞されるほどに高評価トップモデル「ETHER」のイヤーパッドは、耳を柔らかく包み込むタイプだが、AEONFLOWは縫製方法を大きく変更。肌に触れる部分は少なくなりながらも、均一に圧力を分散させて高い密閉度を獲得した。イヤーパッドの縫製方法を変更装着性と密閉度を高めた蛇腹状になった「ローレット加工」を振動板に施すことで、振動板の動きをより大きく、より素早くすることができる。この振動板は「V-Planar」と名付けられ、歪みの低減を狙ったMrSpeakers の基幹技術である。ローレット加工を施した独自振動板「V-Planar」振動板の駆動させるために必要な磁石を設置するトレイには空気(音)が通る穴が空いている。3Dプリンターを駆使して、この穴の形状を曲線にして気流の乱れを最小限にする「True Flow Technology」を搭載。音の気流の乱れを制御する「True Flow Technology」Before Afterダン・クラーク氏お問い合わせ:エミライ ?0570-035340 http://www.mrspeakers.jp/ PREMIUM HEADPHONE GUIDE 103