ブックタイトルPREMIUM HEADPHONE GUIDE vol.18
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PREMIUM HEADPHONE GUIDE vol.18
ム」をつくることである。「ビーツが立ち上がる前後、特に欧米ではインターネットの普及に伴う海賊行為などを通じて音楽へのリスペクトが失われつつありました。オーディオもコモディティ化への道を辿りかけた頃、音もデザインもプレミアムなヘッドホンを軸に、音楽のあるべき価値を取り戻そうと、ビーツは立ち上がったのです」。ウッド氏が身を乗り出す。ヘッドホンにイヤホン、ワイヤレススピーカーに個性豊かなモデルを揃えたビーツは、2010年頃から他業種のトップブランドとのコラボに着手する。ノートPCやスマホ、カーオーディオに「Beats Audio」のネーミングを冠する製品が広がっていった。そして2014年に定額制音楽配信サービス「BeatsMusic」をローンチする。 多くのファンがブランドに対する憧れを抱けるよう、ビーツはブランドロゴやプロダクトのデザインにも一切の妥協を許さず、世界的なインダストリアルデザイナーであるAmmunition社のロバート・ブルーナー氏が手がける。(ちなみに彼は、Appleデザイン部門の出身だ)。 そして2008年、北京五輪に出場した米国の男子バスケットボールチームがビーツのヘッドホンを愛用したことが話題を呼び、人気に火が付いた。「インパクトは私たちの想像を超えるものでした」とウッド氏が振り返る。その後もビーツはアスリートやクリエイター、様々なイベントとのコラボなど、マーケティング戦略にも力を注ぎながら世界で確固たるポジションを確立していく。 現在、ビーツではすべてのオーディオ製品の企画・開発を、筆者が訪れた本社で行っている。そのプロセスではウッド氏らキーマンが製品のアウトラインを引き、自社の優秀なエンジニアがプロトタイプを形にする。音質チューニングにアーティストの声も反映させるのがビーツ流。米国の著名な録音エンジニアであるアラン・モルダー氏とリッチ・コスティ氏を中心に、プロトタイプへのフィードバックを得た後で改めてチューニングした最終試作機の音をドレとジミー、ウッド氏の3名が聴き、太鼓判が押された製品だけが誇り現代のヘッドホンシーンを語るうえで、絶対に欠かせないブランドがある。それが「Beats by Dr.Dre(ビーツ・バイ・ドクター・ドレ)」だ。本誌ライター山本敦氏が、日本のメディアとして初めて米国・カリフォルニア州の本社に潜入成功!ルーク・ウッド社長を訪ねて、伝説的なロゴマークが生まれた背景や、モノづくりへのこだわり、Appleとの共同開発による新作「BeatsX」の魅力を大いに語ってもらった。取材・インタビュー/山本 敦雄大な自然のなかに建つ、2014年にオープンしたビーツ・エレクトロニクスの本社。本社ビルは2階建てで、ウッド社長のほか経営陣、マーケティング部門と財務部門のオフィスがある。スタイリッシュなインテリアが印象的なクリエイティブな環境で、おしゃれなフリーワーキングスペースや、来社したアーティストのインタビューや撮影に対応できるゲストスペースが至るところにある。PREMIUM HEADPHONE GUIDE 067