ブックタイトルPREMIUM HEADPHONE GUIDE vol.18

概要

PREMIUM HEADPHONE GUIDE vol.18

デザインにも反映されました。また、この小さなイヤホンがパワフルな低音も含めたバランスのよいサウンドを再現できる理由は、ビーツとAppleの伝統的な音質チューニングの技術がベストなかたちで融合しているからです」。たとえばハウジングに極細のベンチレーションポートを設けて、音の抜け味を調節した部分などに両社の知見が活きて、ビーツの新しいサウンドが誕生した。　実際にBeatsx をはじめとする3つの新製品を聴くと、既存のモデルから音の印象が大きく様変わりしている。低音の重厚なイメージが鳴りを潜めて、音像はよりシャープで切れ味が鋭くなった。中高域の透明度もぐんと高まり、音像の定位がとても鮮明で立体感にあふれている。バランスもニュートラルなので、どんなジャンルの音楽を聴いても心地よくはまった。あるいは従来のビーツ製品の音を期待していたファンは戸惑いを感じるかもしれない。ウッド氏は新製品のサウンドをどのように評価しているのだろうか。「いまのビーツが到達したベストサウンドであると自負しています。ブランドが誕生した頃から、究極のクラフトマンシップを追求してきた私たちのコンセプトに一切ブレはありません。たとえばビートルズは名盤『サージェント・ペパーズ～』をモノにするまで、いくつかのアルバムを発表してきました。いずれも素晴らしい作品ですが『サージェント・ペパーズ～』の音を聴くと、彼らの演奏技術が上がっただけでなく、スタジオの音響特性まで我が物にしながら、最高の音を究めてきた成果がそこに刻まれているとわかります。ビーツはまだ誕生して間もない若きブランドです。理想の音と向き合いながら、常に最高のサウンドを目指して成長を続けているんです」。　ビーツが「低音重視のブランド」という評価を今も受けていることについて、ウッド氏は「その誤解を解きたい」として次のようにコメントしている。「ドクター・ドレの作品をじっくり聴き込んでいただくと、彼が単なるヒップホップのアーティストではなく、よりユニバーサルな才能の持ち主であることがわかると思います。ビーツは誕生当初、1990年代に誕生したコンテンポラリーな音楽をありのまま再現できるヘッドホンを目指していました。そのため低音もしっかり再生できることが必要でした。当時は市場にそういう製品がなかったからです。そのコンセプトは日々進化を続けています」。　これからもビーツは音楽の多面的な魅力を捉えながら、ユーザーの胸をときめかせる製品やサービスを作り続けたいと、ウッド氏は目を輝かせながら今後の展望を語ってくれた。「ビーツで活躍する全てのスタッフが、最新の流行に敏感なトレンドウォッチャーです。ビーツはプロダクトやサービスを提供するブランドであるだけでなく、カルチャーの最先端に立ちながら流行を発信するメディアのような存在でもありたいと私は願っています。音楽を聴くためのデバイスや、コンテンツを配信するサービスはこれからますます面白くなっていくはずです。音楽は人と人をつなぎ、誰もが予想できないケミストリーを生みだすマジックです。ビーツはこれからもプレミアム志向を貫きながら、音楽を愛するすべての人々に最高の体験を伝えていきたいですね」。ウッド氏はインタビューのあいだ終始、自信に満ちた表情を浮かべながら音楽やオーディオの未来を熱く語ってくれた。W1チップが実現する『Fast Fuel』テクノロジーによって、5分間の急速チャージで約3時間のリスニングが楽しめる。最新のiPhoneシリーズに合わせた、オトナも楽しめる落ち着きのあるカラーリング。プレミアムカラーで着こなしも楽しめるBeatsX\14,800（税抜）カラー： ブラックホワイトグレイブルー「都市生活者の通勤・通学をサポートする最高のイヤホン」とウッド氏がプッシュするビーツ入魂の新シリーズ。ネックバンドのケーブルにニッケルとチタニウムによる形状記憶合金を採用。独自に「Flex-Formケーブル」と名付けてミリタリーグレードの頑丈さと柔軟性をアピールする。5分の充電で最大2時間の音楽リスニングが可能。ハウジング裏側のマグネットを重ね合わせるとペンダントのようにも身に着けられる。最先端技術が詰まった傑作ワイヤレスイヤホンブラックゴールドシルバーカラー： グロスブラックグロスホワイトローズゴールドUltra Violet （PRODUCT）REDBeats Solo3Wireless\29,800（税抜）低音だけを重視しているという誤解は解いておきたい投 票No.126投 票No.128PREMIUM HEADPHONE GUIDE 069