ブックタイトルPREMIUM HEADPHONE GUIDE vol.18

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概要

PREMIUM HEADPHONE GUIDE vol.18

アプリを使えば自由自在に調整できる ドローン開発でもその名を知られる仏パロット社。「Zik 3」は、そのパロットが誇るハイテクヘッドホンだ。世界的なデザイナー、フィリップ・スタルク氏による唯一無二のデザイン、ノイズキャンセリング機能やタッチ操作といった高い機能性、バランスのとれた高音質ワイヤレスサウンド。どれをとっても一級品だが、Zik 3の魅力をさらに高めているのが、様々な機能を調整できるスマホアプリ「Parrot Zik」の存在である。それを使いこなすことで自分好みのサウンドをつくれるのだ。 まず、ノイズキャンセリング機能だ。キャンセリングの効果は、アプリを使えばオートモードで3段階、マニュアルモードで5段階から強弱を選べる。単に効果の強弱を付けるだけではなく、「ストリートモード」と名付けられた外の音を取り込める機能も選べる。ヘッドホンの内外にマイクを多数搭載しており、リアルタイムでノイズの状況を分析しているため、自分がいる騒音環境に合わせた最適なキャンセリング効果を得ることができるのだ。 一方、イコライザー機能は、音楽ジャンルやコンサートホールといった音楽ジャンルや音の環境を選ぶことで、音を直感的に操れる便利なモードがある。ここから好みの音を見つけるのもよいが、本誌読者なら、周波数帯域ごとに細かく調整できる「プロデューサーモード」にも注目してほしい。Zik 3のサウンドはイコライザー機能OFFの状態では、硬質かつソリッドな中高域とヌケのよいボーカルが持ち味。音の輪郭が明確で全体のバランスを心がけたサウンドチューニングである。ただ聴く音楽ジャンルによって「もっとこの音を強くしたい!」という欲求が出るかもしれない。そうした場合に、好きな音楽を聴きながら、2 0 ~20,000Hzの間で音を1Hz、0.1dB単位で調整でき、自分だけのプリセットを作れるのだ。これは実に頼もしい機能だ。実際にEDMを聴きながら試したが、低音のビートをディープにしつつも、持ち上げた低音でボーカルの明瞭度が損なわれない絶妙な調整ができた。高域を少し持ちあげれば、シンバルの煌めきもより美しく表現でき、ハイスピードなZik 3の音色を、さらにクールかつリッチな方向に追い込むこともできた。 音の好みは千差万別だ。購入後に音にカスタマイズできる安心感はZik 3ならではのメリットだ。高い静寂性能と自分好みのサウンドをお求めなら、Zik 3を有力候補に入れてほしい。マイクを使って測定した外の音を、最大30dBまで自動でキャンセリングするモード。写真中央の数値がヘッドホン内の音になるが、45dB程度なら深夜の住宅地の音と同レベルといえ、静かな環境といえるだろう。NC入り(AUTO)「Pop」や「Vocal」など、音楽ジャンルから、よく聴く方向へオレンジ色の丸をスライドするだけで、Zikが推奨するサウンドに変更できる。音楽ジャンルで選ぶ「プロデューサーモード」は、5つのピークフィルターを調整できる。EDMならビートを強調する40~60Hz、ボーカルの500Hzを持ち上げ、低音とボーカルの間に谷間を作ることで、ズンズンベースでありながら、声に明瞭度を持たせることができた。曲を聴きながらも調整できるBluetoothを使ったワイヤレス再生は、音楽データを一度圧縮してから送信されるため、音が遅延してしまう。動画の場合、それが問題となることもあるが、本機はBluetoothの送信時間を調整できるので、遅延を低減させることができる。遅延が気になる場合も安心ストリートモードは、外の音を内部でも聴こえるようにした機能。たとえば街を歩く際、背後から迫る車の音などを確認できるので、どこでも安心して音楽を聴きたいミュージックラヴァーに嬉しい機能だ。NC切り直感でもOK! 細かく調整もできる“イコライザー”で好みの音をつくろう状況に応じてキャンセリングできるレベルを選ぼう“ノイズキャンセリング(NC)”を使いこなそうアプリを使ってディレイ設定がある動画再生も安心お問い合わせ:完実電気 ?050-3388-6838 http://kanjitsu.com/parrotZik 3を自分好みにカスタマイズする方法12 3スタンダード外の音外の音ヘッドホン内の音ヘッドホン内の音ストリートモードPREMIUM HEADPHONE GUIDE 75