ブックタイトルPREMIUM HEADPHONE GUIDE vol.18
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PREMIUM HEADPHONE GUIDE vol.18
米NOBLE AUDIO(ノーブル・オーディオ)のインイヤーモニター(IEM)がこの夏リニューアルを遂げる。イヤホンファン垂涎の銘機として広く知られる「KAISER 10」のアップグレードモデルである「KAISER ENCORE」ほか7つの製品が、音質の傾向に従って「Refarence(レファレンス)」「Music(ミュージック)」という2つのファミリーにわけられ、キャラクターの違いがより鮮明化したことで、どのモデルを購入したらよいか選びやすくなっている。 従来はオプション扱いだった、しなやかで取り回しのよいマルチストランド構造特殊コーティング処理済銀メッキ高純度銅を線材に採用したケーブルが、今回のリニューアルに伴って全モデルに標準添付されたことにも注目だ。業界標準の2ピン・0.78mmの端子を採用しているのでリケーブルの楽しみも広がる。交換用イヤーチップなど多彩な同梱品の中には、ペリカン プロダクツ社のハードケースに加えて、新たにIEM本体とリケーブルなど最低限のアクセサリーをコンパクトに持ち歩けるキャリングケースも新規採用された。7つの製品はすべて贅沢にアルミ削り出し素材を使ったフェイスプレートを採用。それぞれを色わけしながら個性を引き立て、さらにプレミアム感あふれるパッケージにもそのイメージを活かした。「SAVANNA」はNOBLE AUDIOのコンセプトを最もストレートに反映する、スタンダードクラスのレファレンスとしておすすめしたい。カッパーのフェイスプレートを採用するコンパクトなハウジングには4基のバランスド・アーマチュア(BA)型ドライバーを搭載。あらゆるジャンルの音楽再生にベスト・イン・クラスのパフォーマンスを発揮するオールラウンダーである。 高域の切れ味と解像感、濃密な中高域と自然につながるバランスのよさはフラグシップの「KATANA」から譲り受けた。ジャズのピアノトリオでは躍動感あふれるメロディをうたいあげ、ウッドベースのグラマラスなリズムが足もとを固める。ドラムスはハイハットやシンバルの高音がシルキーな音の粒子をゆったりと広げる。グンと勢いよく立ち上がるキックのスピード感が気持ちいい。 色づけのない女性ボーカルの素直な再現性は「KAISER」シリーズの血統だ。加えてSAVANNAで聴く人の声には独特の温かみが宿っている。オーケストラの楽曲を聴いてみても、アコースティック楽器の音色をピュアに引き出してくれるし、圧倒的なスケール感も描くことができる。SAVANNAをはじめ、NOBLE AUDIOの個性的なラインナップを聴き比べてみれば、あなたを虜にするサウンドがきっと見つけられるはずだ。解像度の高い高域、濃密な中高域が自然と繋がるノーブル・サウンドブランドDetailこれまでオプション販売されていたマルチストランド構造特殊コーティング処理済銀メッキ高純度銅を線材に採用したケーブルを、7月以降は全モデルで標準装備。解像感やS/Nなどが向上し、NOBLE AUDIOのIEMがもつポテンシャルをより引き出す。多彩な付属品を全モデルが同梱する。イヤーチップも合計11種から装着性を選べるのもポイントだ。高い堅牢性を持つ著名なペリカン プロダクツ社のハードケースのほか、簡易的なキャリングケースも新しく同梱された。ノーブル・オーディオは、2014年冬に初めてのユニバーサルIEM「KAISER 10U」を発売。翌年、海外で有数のオーディオアワードを総なめにした。その後、破竹の勢いでラインアップを増やし、多くのファンを獲得している。PREMIUM HEADPHONE GUIDE 99