ブックタイトルPREMIUM COMPACT AUDIO GUIDE vol.11
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PREMIUM COMPACT AUDIO GUIDE vol.11
TEXT by 中林直樹ーブル DJモデルとして不動の位置を獲得するPioneer DJのターンテーブル。ただその用途はDJだけに止まらない。ホームリスニングにも最適だ。語られることの少ない音響技術についてオーディオライターの中林直樹氏が解説する。写真/田代法生PLX-500の背面に搭載するUSB-B端子とPC/Macを直接接続することで、アナログ音源であるレコードの音を、デジタルデータに変換して録音できる。録音する場合は、無償のアプリケーション「rekordbox」を使うことで簡単に行える。手持ちのレコードコレクションをデジタルで保存するのにも役立つし、スマートフォンなどで気軽に持ち出す用途にも活用できる。PCで音楽管理できる「rekordbox」お問い合わせ Pioneer DJサポートセンター ?0120-545-676 https://www.pioneerdj.comAnalog Record Style 014-015SPEC ●駆動方式:クオーツサーボ式ダイレクトドライブ ●回転数:33 1/3~45、78rpm ●出力端子:PHONO/LINE音声(RCA)×1、USB-B×1 ●外形寸法:450W×159H×368Dmm ●質量:10.7kgターンテーブルPLX-500\OPEN 投票No.126 Pioneer DJは、DJ機器の世界的トップメーPioneer DJカーとして長年培ってきたノウハウと高音質技術を活かして数多くの製品を誕生させてきた。パイオニアのレコードプレーヤーの歴史を紐解けば60年前に遡り、多くのオーディオファン親しまれてきたのだ。この「PLX-1000」は、そうしたパイオニアHi-Fiレコードプレーヤーの代名詞である“PL”型番を、1984年発売の「PL-7L」以来、30年ぶりに冠したターンテーブルである。確かにDJやクラブ市場向けに開発された製品ではあるが、これをDJ用途だけに限定してしまうのはもったいない。今回の試聴を通してそれを実感した。 その理由のひとつは強力なモーターを搭載し、プラッターをダイレクトに動かすため、回転の立ち上がりが非常にスムーズで、ストレスを感じさせないからだ。レコードをターンテーブルに置いてスタートボタンをプッシュすれば、素早く動き始め、針をおろせばすぐに音楽が最適なスピードで聴こえてくる。さらに音がふらつかず、安定して回転している。 肝心のサウンドは、たとえばボーカルは暖かみがあり、コーラスとも調和する。ドラムスはパワフル。ただし、音の輪郭は丸みがあり、耳への刺激は少ない。エレキギターの高域も同様で、これぞまさにアナログの音。CDやハイレゾとは異なるまろやかな音色で、誰もがその魅力を感じることができるだろう。また、ジャズではウッドベースの深みは厚みを存分に感じさせてくれた。それは針がしっかりと盤の溝をトレースしている証拠だ。 さらにPLX-1000の設計思想を継承したカジュアルモデル「PLX-500」も登場した。カラーはブラックのほか、ホワイトも用意されている。いずれのボディも上品な光沢があり、インテリアともマッチさせやすい。また、オプションで高品位カートリッジ「PC-X10」も用意されるので、ステップアップに最適だ。もちろん、両機ともカートリッジの交換が可能だから、アナログならではのクオリティアップの余地も無限大だ。安定した回転は高音質再生につながる!「PLX-1000」とは、内部構造やカートリッジなどが異なるが、面白いのはUSBポートが用意され、アナログサウンドをデジタル化できること。それは開発コンセプトでもあった。データをPCに取り込めば、スマートフォンなどでもレコードの楽曲を楽しむことができる。なお、PCへの取り込みや編集などはフリーウェアのアプリケーション「rekordbox」で簡単に行うことが可能だ。 サウンドはPLX-1000よりも低域が控えめで、その分、クリアでシャープな印象。ジャズのトランペットやサックスは伸びやかでリアリティも高い。ボーカルもくっきりと歯キレがよく聴き取りやすいのも特長だ。デジタル化できるTEXT by 中林直樹文筆業。根が音楽好きにできている上に、過去にオーディオ&ビジュアル専門出版社で編集者として勤務した経験あり。ゆえに、ソフトとハード、双方を視点とした評論活動が信条。PLX-500-W PLX-500-K