ブックタイトルPREMIUM COMPACT AUDIO GUIDE Vol.12

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概要

PREMIUM COMPACT AUDIO GUIDE Vol.12

CDの魅力を引き出すリアルな定位感 オーディオマニアでなくても、音楽を愛し、楽しんでいる人は多い。しかし、圧縮音声とPC内蔵のスピーカーや、イヤホンとスマホのコンビネーションだけでは、せっかくの音楽も楽しさ半減というところ。たとえBGM的な聴き方であっても、しっかりとスピーカーからの音を楽しみたいものである。 富士通テンがこのほど提案するECLIPSE(イクリプス)スピーカーとCDレシーバーのペアは、かつて若い頃オーディオに親しんだものの、今はさまざまな事情で大がかりなシステムが組めないシニア世代、あるいはこれまではイヤホン中心だったが、CDで音楽をがっつり聴きたいという若者にもミートする、コンパクトかつスマートなシステムだ。 前述した人の中には、ハイレゾやストリーミングの流行は認識しているものの、ネットワークの構築やPC等との連携に、難しさ、煩雑さを感じている人も少なくない。また、そんな時代だからこそ、手持ちのパッケージソフトの魅力を再認識している人もいることだろう。本機はそんな感覚の人たちに向けたコンセプトで完成されている。 スピーカーは「TD307MK2A」。65mm口径のフルレンジドライバーが卵形エンクロージャーに収められている。この構造は、複数個のユニットを搭載したスピーカーで生じがちな音への色付け、位相の不均衡さと、それに伴うレスポンスの鈍さを回避するカタチ。電気回路(クロスオーバーネットワーク)を介さず、エンクロージャーの共振も起こりにくいため、音楽信号を忠実に伝送することができる。 CDレシーバーはCD専用設計のドライブを搭載し、AM/FMチューナーも内蔵。パワーアンプ部は高級機にも使用される3段インバーテッドダーリントン回路で、スピーカーをがっちり駆動することができる。スピーカー端子は贅沢な金メッキ/ネジ式タイプだ。 こうしたコンパクトかつミニマムなHi-Fiシステムで、果たしてどんな音が聴けるのか。私は愛聴する女性ボーカルをディスクトレイに乗せた。これまで何度も聴いているイクリプスの持味がストレートに現われてホッと安堵。音像がポッと宙に浮かんだ、イクリプスならではのリアルな定位感が確認できたからだ。伴奏はその後ろに広がり、演奏全体には立体感が感じられる。質感もナチュラルだ。一方ピアノ協奏曲でも、手前のピアノをくっきり捉え、その後ろにオーケストラが扇状に広がる。それはまるでミニチュア模型を俯瞰して見るようなリアリティだ。アーティストが込めた想いを正確に再生する「ECLIPSEホームオーディオシステム」。そんなイクリプスが持つ魅力を引き出す価格も魅力なセットコンポが登場。オーディオ・ビジュアル評論家の小原由夫氏に、コンセプトや音質を解説してもらった。取材・文/小原由夫 写真/広井一成INTERIOR LIST●サイドボード:フォレス 2100W×750H×403Dmm\423,500(税抜) 以上、IDC OTSUKA手軽にHi-Fiサウンドを楽しむイクリプスのプレミアムパッケージ30