ブックタイトルPREMIUM COMPACT AUDIO GUIDE Vol.12

ページ
40/64

このページは PREMIUM COMPACT AUDIO GUIDE Vol.12 の電子ブックに掲載されている40ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

PREMIUM COMPACT AUDIO GUIDE Vol.12

ーレコードとの出会いは?須永辰緒氏(以下、敬称略) 僕が子供の頃は、音楽といえばレコードしかなかったんです。ラジオで曲をチェックして、レコードを買いに行く。それが当たり前でした。今でも街中を歩いていて偶然耳にした音楽を拾い、気に入った曲はレコードを購入しますね。好きなものはアナログでないと気が済まないんですよね。ーレコードの音に惹かれているのですか?須永 ガジェットの要素が強いですね。モノとしてレコードが好きなんですよ。デジタル音源のように音楽が聴けるからよしとするのではなくて、手で触れて、目で見ることも楽しいのです。それと僕はアプリの「shazam」に引っかからないような音楽、つまり誰も知らない音源を紹介するのがライフワークになっているので、必然的にレコードを探す機会が多いです。ーレコードには音楽を探す楽しさがある、と。須永 そうですね。聞くところによると世界には音源化されていない楽曲が3~4割もあるそうです。レコードにしてもデジタル音源にしても、物理的に耳にすることができない音楽がまだまだたくさんある。ちょっと勇気が出る話ですよね。どこまでいっても知らない音楽と出会う楽しさがあるのですから。ーどういうふうに追求したら、よいでしょうか? 個人的にはレーベルごとに集めたいと思っています。須永 レーベルごとはいいと思います。ジャンルで集めようとすると、広く浅くなってしまう。一方、レーベルごとは筋が通った集め方というか、ブルーノートのように素性の知れた安心の盤もある一方で、新しい発見も多いと思います。昔は今ほど情報がなく、試聴できるショップも少なかったです。なので買うのを諦めるか、賭けに出るか。自分の選ぶ感覚が研ぎ澄まされていくところがありました。ジャケットの裏を見て、プロデューサーやミュージシャンの名前を覚えたり、文字のフォントでも決めたりします。マイナーレーベルになると、そうした点も選ぶ基準になりました。ーそれはスゴイ! その当時と比べて、今の集め方は変わりましたか?須永 最近はある程度情報が出尽くしているのInterview ? 巻頭インタビュー? TATSUO SUNAGAtake about「レコードの魅力」音だけでなく目でも楽しいレコードは1枚で完結する 総合芸術だ (須永辰緒)知らない音楽と出会えるレコードの楽しみがある