プレミアムヘッドホンガイド2013SUMMER page 60/116
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60 PREMIUM HEADPHONE GUIDE フィリップスの音は、正統派の進化をつづけている。とくにこの1~2年は、そういった印象を強く感じる。リリースされる製品すべてが上質なサウンドを持ち合わせている。この安定感は驚く....
60 PREMIUM HEADPHONE GUIDE フィリップスの音は、正統派の進化をつづけている。とくにこの1~2年は、そういった印象を強く感じる。リリースされる製品すべてが上質なサウンドを持ち合わせている。この安定感は驚くべきものだ。どんな老舗メーカーでも、ここまで平均値の高い音質を維持し続けるのは至難の業。何を隠そう、それを支えるのが「ゴールデンイヤー」である。 近年、フィリップスはプレミアムなオーディオ製品として“Fidelio(フィデリオ)”ブランドを展開しており、その開発目標として掲げられている「Best in sound(ベストな音を提供する)」を実現するうえで重要な役割を担っているのが「ゴールデンイヤー」だ。要するに、サウンドチェックを行うエキスパートを作り上げる制度だが、フィリップスがユニークなのは、その基準に厳格なハードルを用意したことと、国や年齢などに音色傾向の好みがわかれることを考慮して、低音重視では聴こえない音が体感できるオランダ本社だけでなく世界各国(欧州10名/アジアパシフィック47名)に「ゴールデンイヤー」認定者を置いたこと。試聴はブラインドテスト方式で、コンセプトや価格帯の近いライバル製品との比較試聴を行い、ゴールデンイヤーの65%以上が“良い”と認めないかぎり、次のステップには進めない。ここまで音質を最優先したチェック体制を採用するメーカーはない。フィリップスの高音質は、徹底したものづくりの体制によって実現されているのだ。 さらに、自身も「ゴールデンイヤー」であるMatthew Dore(マシュー・ドーレ)氏がシニアマネージャーに就いてから、フィリップス製品は音のピュアさと音楽表現の豊かさで、さらに一歩飛躍した印象がある。“Fidelio”シリーズ初となるカナル型イヤホン「S2」も、その流れにある製品だ。想定価格は12,800円前後ながら、実力は間違いなく価格以上。明快で特徴的なコンセプトは外観からもうかがえる。音の広がりのスムーズさを意識してデザインされたホーン形状のハウジングは、セミオープンバック(半開放型)構造。原音に忠実でリアルなサウンドシャンパンゴールドをアクセントカラーにした高級感あふれるデザイン。昨今の重低音トレンドとは一線を画する、原音に忠実なナチュラルサウンド。そして男女性別問わず、どんな耳にもやさしくフィットする、最高の着け心地。音楽を愛する、すべてのひとに。音楽と向き合う時間を豊かなものにしてくれる真のプレミアムイヤホン、フィリップス“Fidelio”「 S2」を見逃すな!フィリップス“ ”で究極の音楽体験をFidelio文/野村ケンジ